竜神になった三郎

[童話]竜神になった三郎


竜神になった三郎 31


「アッハハ、アハハ」
兄たちの家から、笑い声が聞こえてきました。
「兄たちは幸せに暮らしているのだな」
三郎は、笑い声を聞いて、安心しました。
「もしかして、おっかあは諏訪湖へ行ったの
かもしれない」
そう思った三郎は、諏訪湖をめざしてはって
いきました。


「おっかあー、おっかあー。どこにいるー。
いたら返事をしてくりょー」 
三郎はたちどまり、大声でさけびます。
きりがみねの丘に着いた時、諏訪湖のあたり
が、ぼおっと明るく光っているのがみえました。
「おっかあー、三郎だー」
「おっかあ、いたら返事をしてくりょー」
三郎はひっしでさけびました。


         つづく




竜神になった三郎」は、
みほようこ二冊目の童話集「竜神になった
三郎」に収録されています。


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