女神さまとの約束

[童話]女神さまとの約束


女神さまとの約束 16


山頂には、たくさんの礫がころがっていました。
白駒も歩きにくそうです。
礫と礫のすきまには、馬の顔の形をした白い花
が咲いています。
「白駒。この花は、なんという花?」
「コマクサですよ」


「コマクサ?」
「この花、私の顔ににているでしょ」
「ほんとうね。白駒の顔にそっくりだわ。おも
しろい形をした花ね」
少し下ると、うすい黄色の花が咲いていました。
「白駒。ちょっと止まって。この花、オダマキ
でしょ」
「はい。キバナノヤマオダマキです。せいそな
花ですね」


          つづく







「女神さまとの約束」は、
みほようこ五冊目の童話集「竜の姿をみた少女」
に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu5.html



本の注文は、鳥影社へ

https://www.choeisha.com/order.html