[童話]女神さまとの約束
女神さまとの約束 48
何事もなく、二日間がすぎました。
三日目の朝のことです。
「とんとん、とんとん」
戸をたたく音がしました。
でてみると、白駒でした。
白駒は、かなしそうな顔をして立っています。
ふくは、こんなかなしそうな白駒の顔を、みたこと
がありません。
ふくは、誰かにあやつられるように、すぅーと白駒
の背に乗せられました。
「ひひーん」
白駒は、かなしそうな声でなくと、すごいいきおい
で走りだしました。
野をこえ、山をこえ、里をこえて、白駒は走ってい
きます。
つづく
「女神さまとの約束」は、
みほようこ五冊目の童話集「竜の姿をみた少女」
に収録されています。
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