竜の姿をみた少女

[童話]竜の姿をみた少女


竜の姿をみた少女 33


「それで、わしの胸ばかりみていたのか。この玉
は、真澄の玉じゃ」
「ますみの玉?」
「そう、真に澄むと書いて、ますみの玉じゃ。こ
の玉はのぅ、わしが諏訪地方を守る竜神になった
時、妻のおとうさんからゆずられたものじゃ。


過去や未来がみえる、ふしぎな玉なのだよ。なく
なった人が、あちらの国でどんな生活をしている
か、みえるのだよ」
「じゃあ、私のかあちゃんの姿もみえますか」
「ああ、みえるとも。おかあさんの姿がみたいかい」
「はい」


         つづく







「竜の姿をみた少女」は、
みほようこ五冊目の童話集「竜の姿をみた少女」
に収録されています。


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