[童話]古事記神話「古事記物語」
「あー、疲れた」
命は、ごろんと横になりました。
「おーい、頭のしらみをとってくれ」
大国主命が、命の長い髪をかきわけると、しらみで
はなくたくさんのむかでがたかっています。
困ったなと思っていると、須勢理比売がそばへ来
て、椋の実と赤土をわたしてくれました。
「これでどうするの」
大国主命は、須勢理比売に目でたずねました。
すると、須勢理比売は、身ぶり手ぶりで「こうするの
よ」と、教えてくれました。
大国主命は、椋の実を一粒ずつかみくだき、赤土
を少しずつ口の中でとかし、「ぺっ、ぺっ」とはきだ
しました。
つづく
「古事記」は、どのようにして編集されたのか?
古事記神話「古事記物語」を書いた数年後、
斎木雲州著「古事記の編集室」を読みました。
著者の「斎木雲州」さんについては、この本を。