[童話]古事記神話「古事記物語」
その間に、大国主命は、須勢理比売を背負って、
どんどん逃げました。
しばらくすると、命が黄泉比良坂(よもつひらさか)
まで追いかけてきました。
この坂は、黄泉の国と地上との境にある坂。
昔、伊耶那岐命が黄泉の国から逃げだし、伊耶那
美命とののしりあった坂でした。
命は、その坂の上から、大国主命にむかって大声
でさけびました。
「おーい、小僧っ。わしのだいじな太刀と弓矢を使
って、そちの兄弟の八十神たちをたおせ。そして、
国の神の頭になり、宇迦山に立派な宮殿を建てろ。
わしのだいじな娘は、おまえにくれてやるぞ。わか
ったか、小僧っ」と。
つづく
「古事記」は、どのようにして編集されたのか?
古事記神話「古事記物語」を書いた数年後、
斎木雲州著「古事記の編集室」を読みました。
著者の「斎木雲州」さんについては、この本を。