[童話]古事記神話「古事記物語」
豊玉比売 3
「はい。桂の木の上に、立派な青年がおります。海
の神のような、高貴な感じのかたです。そのかたが
水を求めたので、水をさしあげました。でも、そのか
たは水を飲まずに、玉を瓶にはきいれたのです。
玉をとろうとしましたが、とることができません。それ
で、そのまま持ってきました」
「どなたかしら」
豊玉比売は、外に出てみました。
背の高いりりしい青年が、にっこり笑って立ってい
ました。
「まあ、すてきなかた」
「なんてかわいい人だろう」
お互いに一目ぼれ。
つづく
「古事記」は、どのようにして編集されたのか?
古事記神話「古事記物語」を書いた数年後、
斎木雲州著「古事記の編集室」を読みました。
著者の「斎木雲州」さんについては、この本を。