開善寺の早梅の精

[童話]開善寺の早梅の精


    開善寺の早梅の精  2


信州は冬の寒さが厳しく、春の訪れが遅い地でした。
そんな中、開善寺の早梅は、冬至前後に花が咲き
ます。
早く咲く梅として有名でした。


小笠原貞宗は、時の帝・後醍醐天皇に、早梅をおく
りました。
天皇はたいそう喜び、その梅に「信濃梅」と名づけま
した。
後醍醐天皇によって、信濃梅と名づけられた梅は、
開善寺の早梅として有名になりました。

 
開善寺の早梅には、こんないいつたえがあります。
今からおよそ四百六十年前。
甲斐の武田が、伊那谷にせめてきました。
そして、信濃の村上と戦になりました。


              つづく