[童話]赤い夕顔の花
赤い夕顔の花 2
関と隣の城・下条との対立は激しく、数十年にわた
り、何度も戦がくりかえされました。
そして、大下条周辺の十八ケ村が、権現城の領地
になりました。
しかし、高地が多く、農作物の収穫はあまり期待で
きません。
城ができてから九十年後。
天文八年(1538年)。
「盛永さまが、五代目の城主になるそうじゃ」
「年貢は、どうなるのじゃろ。安くなるとうれしいが」
領民たちは、新しい城主・盛永に期待しました。
しかし、その期待は、みごとにうらぎられました。
盛永は、先代の城主以上に、領民たちから厳しく
年貢をとりたてました。
つづく