ライオンめざめる

[童話]ライオンめざめる


ライオンめざめる 2


五月十日。
かなは、七才になりました。
「かな、誕生日おめでとう。誕生日のプレゼ
ントだよ」
そういって、おとうさんは、かなの首にロケ
ットをかけてくれました。


それは、金でできた、二センチくらいの大き
さのライオンのロケットでした。
「わぁ、かわいいライオン!! とうちゃん、
ありがとう」
かなは大よろこび。
ライオンのロケットは、おとうさんが西の国
へ旅をした時に求めたものでした。


         つづく





「ライオンめざめる」は、
みほようこ四冊目の童話集「ライオンめざめる」
に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu4.html



本の注文は、鳥影社へ

https://www.choeisha.com/order.html

ライオンめざめる

[童話]ライオンめざめる


ライオンめざめる 1


霧ヶ峰高原のふもとに、一軒の山小屋があり
ました。
その山小屋には、心のやさしい少女が、おと
うさんとおかあさんとくらしています。
いや、もう一匹、少女がかわいがっている柴
犬「りゅう」もいっしょでした。


少女の名前は、かな。
むじゃきで明るい少女です。
霧が峰高原では、春から秋にかけて、いろい
ろの花が咲きます。
春は、ざぜん草やすみれ。
初夏には、れんげつつじ。
真夏は、日光きすげややなぎらん。
そして、秋は、松虫草やすすきなど。
かなは、松虫草の花が大好きでした。


         つづく





「ライオンめざめる」は、
みほようこ四冊目の童話集「ライオンめざめる」
に収録されています。


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