[童話]ライオンめざめる
ライオンめざめる 16
「かな、さっき松虫草のまわりを舞っていた
ちょうは、なんというちょうか知っているか」
「知りません。神さま、なんというちょうで
すか?」
「くじゃくちょうというのじゃ。この高原へ
きても、めったにくじゃくちょうには会えん
ぞ。 心のやさしい少女がこの高原にくると、
くじゃくちょうはどこからかでてくるのじゃ。
でも、ほんとうにやさしい人しか、くじゃく
ちょうの姿はみえないのじゃ。わしもそこで
くじゃくちょうの舞をみていたが、うっとり
するような美しい舞じゃったのぅ」
神さまは、くじゃくちょうのことを、いろい
ろ教えてくれました。
つづく
「ライオンめざめる」は、
みほようこ四冊目の童話集「ライオンめざめる」
に収録されています。
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