瑠璃寺の青獅子

[童話]瑠璃寺の青獅子


    瑠璃寺の青獅子  16


のみがきれなくなると、滝へ行き滝に打たれます。
そして、滝にかかる虹をみながら、男は一心にの
みを研ぎました。
のみを研いでいると、ざわざわしていた心が消え、
心が静かになりました。


男は寝る間もおしみ、獅子頭を彫りつづけました。
いつ食事をしたのか、いつ寝たのか、すぐには思
い出せないほど、獅子頭を彫ることに熱中してい
ました。
梅雨があけた頃、ようやく獅子頭の荒彫りが終わ
りました。


            つづく