竹取物語

[童話]竹取物語


くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝 10


すると・・・。
美しい天女がでてきて、銀の椀で水をくんでいました。
あわてて船からおりて、「この山の名前は」と聞くと「蓬
莱山です」といいました。
これを聞いた時のうれしさ。
こんなにうれしかったことはありません。
「あなたの名前は」と聞くと、「私の名は、うかんるり」
と答え、すっと消えてしまいました。


山をみると、登る手段がないほどけわしい山でした。
山の側面を登っていくと、この世の物とは思えないほ
ど美しい花の木が、何本も立っていました。
そして、山からは、金・銀・るり色の水が、さらさらと流
れています。

 
         つづく