女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの

 

座禅草が咲いている高原で 3


御柱祭は、七年に一度、申年と寅年に行われる
諏訪大社のお祭だよ。 中でも、上社の川越しと、
下社の木落としは、すごいね。山から切り出され
た十数トンもある樅の木が、木遣りの歌を合図に、
ずずずぅーと動く。そして、おおぜいの人の手で、
長い時間をかけて、四つの神社に運ばれる」


「私は、『いやぁー、山の神様ぁー、お願いだぁー』
という木遣りの歌が、今でも耳に残っているわ」
「おらは、宮川の近くの丘の上から、川越しをみ
た。御柱が川を無事渡り終えた時は、感激したな」
清太は、川越しの様子をくわしく話してくれました。


          つづく