[童話]古事記神話「古事記物語」
「お父さま。玄関に、美しい青年が訪ねてきています」
「何、美しい青年だと」
命は玄関へ行き、大国主命をじろりと観察しました。
玄関に立っていたのは、清らかな瞳をした好青年で
した。
「大国主命でございます」
「おまえが、大国主命か。母は元気かな」
「はい」
「おまえに会うのは、初めてじゃのう」
すると、須勢理比売が「お父さま。このかたのこと、ず
っと前から知っているような気がするの」といいました。
「娘は、この青年が気にいったのだな」
しかし、命は、大国主命をみているうちに、だんだん腹
がたってきました。
「気にいらん」
命は、小声でつぶやきました。
つづく
「古事記」は、どのようにして編集されたのか?
古事記神話「古事記物語」を書いた数年後、
斎木雲州著「古事記の編集室」を読みました。
著者の「斎木雲州」さんについては、この本を。