大国主命

[童話]大国主命


    国譲り 9


そして、大声で返事をしました。
「父上。この国を、天照大御神の御子に譲ったら
どうでしょうか」
そういうと、言代主神はのってきた船をふんでか
たむけ、天の逆手を打ちました。
すると、その船は青々した柴垣になりました。
言代主神は、大国主命にむかって頭をさげると、
柴垣の中へかくれてしまいました。


「今、おまえの子・事代主神は、この国を天照大
御神の御子に譲ったらどうでしょうかといった。
他に、反対するものはいるのか」
「もう一人、建御名方神(たけみなかたのかみ)
がいる。こどもはおおぜいるが、他には逆らう者
はおりません」


           つづく