[童話]伊耶那岐命(いざなぎのみこと)と伊耶那美命(いざなみのみこと)
伊耶那岐命と伊耶那美命 16
しかし、末っ子の須佐之男命は、父のいいつけを守ら
ず、長いひげがみぞおちのあたりまで届くほどに成長
しても、毎日泣きわめいていました。
「わぁーん、あーん」
須佐之男命が、赤ん坊のように大声で泣きさけぶので、
青々した山の草や木も枯れてしまいました。
また、火がついたように大声で泣くので、川や海の水
もすっかりひあがってしまいました。
須佐之男命の泣き声を聞いた悪神たちがあちこちであ
ばれだし、いろいろな災いがおこるようになりました。
つづく