竜神になった三郎

[童話]竜神になった三郎


竜神になった三郎 6


三郎がぼんやり湖をながめていると、
「何をみていらっしゃるの」
後でかわいい声がしました。
三郎が後をふりむくと、はっとするほど美し
い娘が立っていました。


真っ黒な長いかみ・色白な顔・赤いくちびる・
澄んだひとみ・すらりとした体。
娘は、桃色の着物をきていました。
諏訪湖の精のような、美しい娘でした。


三郎は、今までこんな美しい娘を、みたこと
がありません。
「なんて美しい人だろう。こんな人を妻にで
きたら、どんなに良いだろう」
三郎は、心の中でそっとつぶやきました。


       つづく




竜神になった三郎」は、
みほようこ二冊目の童話集「竜神になった
三郎」に収録されています。


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