竜神になった三郎

[童話]竜神になった三郎


竜神になった三郎 20


しかし、広い湖には誰もいません。
泳ぎのうまい三郎でしたが、落ちた所が強く
うずをまいている所だったのでたまりません。
もがけばもがくほど、三郎の体は、ずるずるー
と、うずの中にすいこまれてしまうのです。
ひっしにもがいていた三郎も、いつしか力つ
き、深い湖の底へ沈んでしまいました。


どのくらいの時間がすぎたのでしょうか。
「気分はどうじゃ。気がついたかな」
その声で、三郎ははっと目がさめました。
三郎は、広い部屋の中で寝ていました。
そばには、長いひげのおじいさんが立っ
ています。


       つづく




竜神になった三郎」は、
みほようこ二冊目の童話集「竜神になった
三郎」に収録されています。


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