かきつばたになった少女

[童話]かきつばたになった少女


かきつばたになった少女 6


そのおばさまが病気になり、何ヶ月も床に
ついたままでした。
「おばさま、早く元気になってくださいね」
かきつばたは、毎日おばさまのみまいに行
きます。

 
「かきつばた、おみまいありがとう。残念
だけれど、私は後わずかしか生きられない
わ。霧が峰には、もうきすげの花が咲いて
いるかしら」
「きれいに咲いているでしょうね」
かきつばたは、黄橙色のきすげの花をおも
いうかべながらいいました。


        つづく





「かきつばたになった少女」は、
みほようこ四冊目の童話集「ライオンめざめる」
に収録されています。


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