[童話]かきつばたになった少女
かきつばたになった少女 5
梅雨があけた七月のある日。
その日は、からりと晴れた良い天気でした。
かきつばたは、一人で霧が峰へ行こうと思い
ました。
大好きなおばさまに、きすげの花をプレゼン
トしようと思ったのです。
おばさまは、おとうさんの妹。
心のやさしい美しい人でした。
でも、おばさまは独身でした。
「すてきなおばさまなのに、なぜ結婚しない
のだろう」
かきつばたは、ふしぎに思っていました。
おばさまは、かきつばたを自分のこどものよ
うにかわいがってくれます。
つづく
「かきつばたになった少女」は、
みほようこ四冊目の童話集「ライオンめざめる」
に収録されています。
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