[童話]笛の音よ、永久にひびけ
笛の音よ、永久にひびけ 9
「えっ、かえでのおじさんも?」
「ああ・・・わしもじゃ」
「森の木がなくなると、さみしくなってしまう
ね。わたしたちは、これからどこで暮らしたら
よいのかしら」
「さあ・・・どこで暮らしたら良いかのぅ。
わしも、森の仲間たちのことが心配じゃ」
かえでが、さみしそうにいいました。
二ヶ月が過ぎました。
かえでは、最後の葉を、たくさんつけることが
できました。
「最後の葉を、つけることができたぞー」
かえでは、大声でさけびました。
そして、大きな体を、ゆっさゆっさとゆらしま
した。
つづく
「笛の音よ、永久にひびけ」は、
みほようこ四冊目の童話集「ライオンめざめる」
に収録されています。
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