女神さまとの約束

[童話]女神さまとの約束


女神さまとの約束 4


「この着物は、なくなったかあちゃんの着物で
す。さあ早く、この着物にきがえてください」
「そんな大切な着物を・・・私にかしてくださ
るのですか。ありがとうございます」
女の人は、土間のすみで、きがえをしました。


きがえをすませ、いろりのそばにすわった女の
人をみて、ふくはびっくりしました。
女神さまのような美しい人だったからです。
女の人は、やさしい笑みをうかべていました。
「なんて美しい人だろう。なくなったかあちゃ
んが、あちらの国から帰ってきたみたい」
ふくは、心の中でそっとつぶやきました。


          つづく







「女神さまとの約束」は、
みほようこ五冊目の童話集「竜の姿をみた少女」
に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu5.html



本の注文は、鳥影社へ

https://www.choeisha.com/order.html