[童話]女神さまとの約束
女神さまとの約束 3
「どなたかな?」
長者が、やさしく声をかけました。
「旅の者です。今夜泊めていただけないでしょ
うか」
戸をあけると、女の人が立っていました。
女の人は、雪でびっしょりぬれ、寒さのためぶ
るぶるふるえています。
「寒かったでしょ。さあ、早く中へ入りなさい」
「ありがとうございます」
女の人は、ほっとした顔でいいました。
つぎはぎだらけの着物をきた、貧しいみなりの
人でした。
「すぐきがえをもってきます。待っていてくだ
さいね」
ふくは、母の部屋へきがえをとりに行きました。
つづく
「女神さまとの約束」は、
みほようこ五冊目の童話集「竜の姿をみた少女」
に収録されています。
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