竹取物語

[童話]竹取物語


安倍の右大臣と火鼠の皮衣 8


「この皮衣を火にくべて、それでも焼けなけなかった
ら、本物でしょう。もし皮衣が焼けなかったなら、あの
かたと結婚します。じいは、この世にひとつしかない
物だから、本物だと思えというけれど、私は本物かど
うか皮衣を焼いて確かめたいのです」
姫が、いいました。


おじいさんは、安倍に「娘がこのようにいっておりま
す」と伝えました。
すると、安倍が、
「この皮衣は、唐にもなかった物を、やっとの思いで
手に入れた物。かぐや姫は、何を疑っているのでし
ょう」と、いいました。

 
         つづく