黄金色のまゆ玉

[童話]黄金色のまゆ玉


    黄金色のまゆ玉  12


明神さまが授かった黄金色のまゆ玉は、三十年に一
つしか手にいれることができない貴重なまゆ玉でした。
たとえ、明神さまがもう一つ黄金色のまゆ玉をほしい
と思っても、手に入れることはできなかったのです。
明神さまは、黄金色のまゆ玉を、とても大切にしてい
ます。


愛する奥さんにも、手をふれさせないほど、黄金色の
まゆ玉を大切にしていたのです。
明神さまは、黄金色のまゆ玉を手にするたびに、「諏
訪地方の人々が、無事でくらせますように。そして、人
々が幸せになれますように」
「お米やあわ・豆・野菜などがたくさんとれますように」
「桑がすくすく育ち、よいまゆがたくさんとれますように」
と、祈りました。


             つづく