黄金色のまゆ玉

[童話]黄金色のまゆ玉


    黄金色のまゆ玉  19


そういうと、奥さんはさっさとしたくをして、湖の向こう
側へ行ってしまいました。
そして、明神さまが何度迎えに行っても、奥さんは帰
ってきませんでした。


「私、この下諏訪の地が気にいったわ。朝も早くから
太陽の顔をみることができるし、上諏訪のやしきより
ずっと暖かい。それに、このごろ温泉もわきでるよう
になったし。だから、私はずっとここでくらすつもりよ」
そういって、奥さんは下諏訪のやしきで暮らすことに
なったのです。


             つづく