2021-06-02 井戸で鳴く黄金色のにわとり 童話 [童話]井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり 2 城代は、武田信廉。 信玄の弟でした。 信廉は、和歌や書・絵・彫刻などをたしなむ風流な 人でした。 城には、るり姫という心のやさしい姫がいました。 梅の花が何輪か咲き始めた春の日。 東の空に輝いていた金星が、南アルプスの向こうへ 消えていきました。 すると、東の空がだんだんに明るくなりました。 「ぱさっ」 にわとりが、空に向かってまいあがりました。 るり姫がかわいがっている、黄金色のにわとりでした。 つづく