[童話]井戸で鳴く黄金色のにわとり
井戸で鳴く黄金色のにわとり 15
「わぁーっ」
「すごい水柱だ!」
織田の兵士たちが、驚きの声をあげました。
空から、ぽつんぽつんと、大粒の雨が降ってきました。
そして、どしゃぶりの雨になりました。
「あんなに晴れていたのに、なぜだ」
ふしぎに思った信忠は、水柱のあがった大蛇ケ淵をの
ぞいてみました。
「あっ」
信忠が、大声をあげました。
「信忠さま、どうされました?」
「淵に、なにかいる。みなのもの、まず淵にいるものを
退治せよ。城は、それからじゃ」
信忠は、兵士たちにつげました。
つづく