2021-06-07 井戸で鳴く黄金色のにわとり 童話 [童話]井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり 7 天正十年(1582年)二月。 大島城に、戦の知らせが届きました。 織田軍が、伊那谷へせめてくると。 「織田というと、信長か?」 「いや、長男の信忠じゃ」 「信忠か・・・」 「信忠といえば、信玄さまの娘・松姫さまの婚約者だ った人。婚約者の父の城を攻めてこなくてはならない 信忠の気持は、複雑でしょうな」 「戦国の世でなかったら、松姫と信忠はすてきな夫婦 になっていただろうに。むごいことじゃのぅ」 「そうですな」 つづく