伊耶那岐命と伊耶那美命

[童話]伊耶那岐命(いざなぎのみこと)と伊耶那美命(いざなみのみこと)


    伊耶那岐命と伊耶那美命 8


どの位の時間がすぎたのでしょうか。
長い時間がすぎました。
でも、妻は出てきません。
待ちくたびれた伊耶那岐命は、左のみずらにさしてい
た櫛の歯を、一本折りました。
そして、櫛の歯に火をともすと、真っ暗な御殿の中へ
入って行きました。


すると・・・。
妻は、御殿の一番奥の部屋で寝ていました。
妻の体には、数えきれないほどのうじが。
そのうじが、体中をころころと動き回っています。


         つづく