明神さまの姿をみた少女

[童話]明神さまの姿をみた少女


明神さまの姿をみた少女 5


夏の間美しく咲いていた高原の花々は、すっか
りかれていました。
そして広い高原はすすきでおおわれていました。
少女が高原の頂上めざして登っていくと、枯草
の中にニ十本位松虫草の花がさいていました。
松虫草の花は秋の日をあび、きらきらとかがや
いています。


「なんてきれいな花だろう。兄ちゃんは松虫草
の花をみて、どんな顔をするだろうか」
少女は松虫草の花をじっとみていました。
すると、どこからか赤いちょうが一匹まってき
ました。

 
       つづく




「明神さまの姿をみた少女」は、
みほようこ初めての童話集「風の神様
からのおくりものに収録されています。


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