雪んこの舞

[童話]雪んこの舞 11


十ニ月に雪がふるのは、三十年ぶりのこと
です。
それも大雪でした。


一月にはいると、毎日毎日雪がふりました。
野も山も雪で真っ白になりました。
一週間でニメートル近い雪がふったのです。
電車もバスも車も動きません。
「雪よ、早くやんでくれー」
人間たちは毎日空をみあげ、ためいきをつ
いています。


二月七日。
今日は人間たちに雪の舞をみてもらう日です。
百五十人の雪んこたちは、空の神様とともに、
朝早く空の国を出発しました。


       つづく






「雪んこの舞」は、
みほようこ初めての童話集「風の神様
からのおくりもの」に収録されています。


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