[童話]竜神になった三郎
竜神になった三郎 16
三郎は妻のことを、「おっかあ」と呼んで
います。
美しい働き者の妻を、「おっかあなんてよ
ぶのはどうかな」と、ためらっていた三郎
も、今では「おっかあ、おっかあ」とよび、
大事にしています。
魔の日曜日がやってきました。
「おっかあ、行ってくるぞ。大きな魚をつ
ってくるから、楽しみにして待っていてお
くれ」
そういって、三郎は暗いうちに家をでてい
きました。
「三郎さん、大きな魚をたくさんつってき
てね。気をつけてね、いってらっしゃいー」
妻は、いつものように三郎を見送りました。
つづく
「竜神になった三郎」は、
みほようこ二冊目の童話集「竜神になった
三郎」に収録されています。
https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu2.html
本の注文は、鳥影社へ