ふしぎな鈴

[童話]ふしぎな鈴


ふしぎな鈴 32


朝顔エスカレーター 3


「とうちゃん、とうちゃん。目をあけて。ねえ、
とうちゃん、おきて…」
かなはおとうさんの体にしがみつき、体をゆす
りました。
さっきまで元気でいたおとうさんが、急になく
なってしまうなんて、かなには信じられません
でした。


「かな、おとうさんのそばで、少しお休み」
おかあさんにいわれ、かなはおとうさんのそば
で休みました。
かなはおとうさんの大きな手に、自分の手をそ
っと重ねました。
すると、おとうさんとすごした六年間が、なつ
かしく思い出されました。


        つづく





「ふしぎな鈴」は、
みほようこ三冊目の童話「ふしぎな鈴」
に収録されています。


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