ふしぎな鈴

[童話]ふしぎな鈴


ふしぎな鈴 30


朝顔エスカレーター 1


それから一年後。
残暑の厳しい九月五日のことでした。
大好きなおとうさんが、心臓病で急になくなっ
てしまいました。
しんきんこうそくでした。
「かな、おじいちゃんとおばあちゃんに、かわ
いがってもらったことを、いつまでも忘れない
ようにね。元気で明るく生きていくのだよ」
おとうさんはいいました。


そして、桃の実の形をした鈴を、かなにくれま
した。
「リーン・リーン・コロンころん」
なんともいえないいい音がします。


        つづく





「ふしぎな鈴」は、
みほようこ三冊目の童話「ふしぎな鈴」
に収録されています。


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