[童話]ふしぎな鈴
ふしぎな鈴 43
校長先生と桜の鈴 1
それから何カ月か過ぎました。
かなは一年生になりました。
かなの小学校へ、長いひげの校長先生がふにん
してきました。
小柄な色黒の先生でした。
先生のひとみは温かく、いつもきらきらと輝い
ていました。
かなは校長先生が大好きでした。
かなだけでなく、こどもたちはみんな校長先生
が好きだったのです。
校長先生は、毎朝校門の前にたって、こどもた
ちを迎えます。
「かな、おはよう。元気かな」
「まさし、おはよう。かぜはもうよくなったかな」
校長先生は、こどもたち一人ひとりに、やさしく
声をかけます。
つづく
「ふしぎな鈴」は、
みほようこ三冊目の童話「ふしぎな鈴」
に収録されています。
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