ふしぎな鈴

[童話]ふしぎな鈴


ふしぎな鈴 48


校長先生と桜の鈴 6


みごとに咲いた桜の花の下で、「この鈴を大切
にするのだよ」といって、娘に鈴をわたしてい
る光景が浮かんできたのです。
それだけではありません。
娘とすごした鎌倉の様子が、走馬灯のように頭
の中にうかんできたのです。


「おとうさま、おとうさまー」とよぶ娘の声ま
で、校長先生ははっきり思い出しました。
「やはり、かなは私の娘だったのだ」
校長先生はそう確信しました。


        つづく





「ふしぎな鈴」は、
みほようこ三冊目の童話「ふしぎな鈴」
に収録されています。


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