[童話]古事記神話「古事記物語」
沼河比売 7
私、八千矛神(やちほこのかみ)は、すてきな妻を
探して日本中を歩きましたが、みつけることができ
ませんでした。
遠い越の国に、賢くて美しい女性がいると聞き、求
婚するためやってきました。
刀の緒もとかず、旅の支度もとかずに、こうしてあな
たが寝ている部屋の戸を押しゆさぶっているのです。
あなたからの返事を待っていると、山ではとらつぐ
みが鳴き、野では雉がけたたましく鳴いています。
そして、庭ではにわとりが時をつげています。
なんといまいましい鳥たちだろう。
どうか鳥たちのうるさい鳴き声をとめておくれ。
こんな意味の歌でした。
つづく
「古事記」は、どのようにして編集されたのか?
古事記神話「古事記物語」を書いた数年後、
斎木雲州著「古事記の編集室」を読みました。
著者の「斎木雲州」さんについては、この本を。