[童話]古事記神話「古事記物語」
塩満珠と塩乾珠 1
「兄さん。ただいま」
「山彦、どこへ行っていたのだ」
「兄さんのつり針を探していました。やっとつり針が
みつかりました」
「ほんとうか」
「はい」
「兄さん。つり針を返すので、後を向いてください」
「なぜ後を向くのだ」
海彦は、しぶしぶ後を向きました。
「このつり針は、ぼんやりの針・猛り狂う針・貧しい針
・役立たずの針」
山彦は小声でつぶやきながら、海彦につり針を渡し
ました。
つづく
「古事記」は、どのようにして編集されたのか?
古事記神話「古事記物語」を書いた数年後、
斎木雲州著「古事記の編集室」を読みました。
著者の「斎木雲州」さんについては、この本を。