竹取物語

[童話]竹取物語


大伴御行大納言と龍の頸の玉 10


大納言は起き上がることもできず、船底に寝ていま
す。
松原にむしろをしき、大納言に船からおりるようにい
いました。
大納言は、やっとのことで起き上がりました。
大納言は、重い風邪にかかった人のように、腹がぽ
っこりと膨らみ、両目はすももをつけたようになって
いました。
その様子をみた国司は、にやにやしています。


大納言は、国府に命令して手輿を作らせ、うめきな
がら家に帰りました。
そのうわさをどこで聞いたのか、家来たちが次々に
帰ってきました。



             つづく