[童話]黄金色のまゆ玉
黄金色のまゆ玉 14
「でも・・・あのかたは、もう一つ黄金色のまゆ玉がほ
しくなって、私にまゆ玉をかしてくれないのではない
かしら」
奥さんは、なぜかそう思いました。
女のかんです。
そんなある日。
遠くの国から、ひさしぶりに友だちが訪ねてきました。
友だちには、こどもが一人います。
そのこどもが、重い病気にかかり、今にもしにそうで
した。
「明神や、おまえに頼みたいことがある。聞いてくれ
るか」
「頼みたいことって、なんじゃ」
つづく