日本武尊と明神さまの弓

[童話]日本武尊と明神さまの弓


    日本武尊と明神さまの弓  13


雨と風がふせげるだけのあばら家でした。
「こんばんは」
「こんばんは」
たけるは、玄関で声をかけました。
「こんなに遅く、どなたかな」
腰の曲がった老人が顔をだしました。


「旅の者です。今夜泊めていただけないでしょうか」
「こんな山奥なので、何のもてなしもできませんが、
どうぞ」
ぐったり疲れていたたけるは、ほっとしました。
老人はふとんを出すと、寝床をつくってくれました。
「さあ、ゆっくり休みなさい」
「ありがとうございます。それでは休ませていただき
ます」
たけるは、眠りにつきました。
 

           つづく