日本武尊と明神さまの弓

[童話]日本武尊と明神さまの弓


    日本武尊と明神さまの弓  21


「どうじゃな。これは、わしの使いをしている大蛇でのぅ。
この湖の守り神なのじゃ」
「あっはっはぁー」
老人の笑い声が、森の中にひびきわたりました。
その森は、諏訪明神の社の森でした。


明神さまは、湖の神に命じ、弓に姿を変え、たけるが城
にたてこもっている賊を討つのを助けたのです。
「明神さま。私に力を貸していただきありがとうございま
した」
たけるの声が、湖にひびきわたりました。


「気をつけて、東方の国へ行くのじゃよ」
どこからか厳かだが優しい明神さまの声が聞こえてきま
した。


        おわり