日本武尊と明神さまの弓

[童話]日本武尊と明神さまの弓


    日本武尊と明神さまの弓  17


次の朝。
たけるは、老人が大切にしている弓を借りて、越後へ向か
って旅立ちました。
越後へついたたけるは、賊がたてこもっている城を攻めま
した。
普通の弓では、高い山の頂にある城まで矢が届きません。
たけるは、老人から借りた弓に、火のついた矢をつけ、城
に向かって矢をはなちました。


「ビューン」
「ビューン」
矢は白い煙をあげ、城に向かって飛んでいきます。
しばらくすると、城から火の手があがりました。
一時間後。
城は焼け落ちました。  
誰も退治することができなかった賊を、たけるは見事に征
伐したのです。


           つづく