赤い夕顔の花

[童話]赤い夕顔の花


    赤い夕顔の花  25


「私は、おじから弓とやりを習いました。おじは、若い
時、ある藩につかえていました。私は、弓とやりだけ
は、誰にも負けません」
「だから、わしの小姓になってもらったのじゃ。おまえ
は、城へ行くのはいやだといったそうじゃのぅ」


「はい。私は、おじとともに、畑を耕しのんびり暮らし
たいと思っていました。だから、おことわりしたのです」
「犬坊。おまえは、わしの小姓になったことを、後悔し
ているのか」


           つづく