海彦山彦

[童話]海彦山彦


    海彦山彦 1


木花之佐久夜比売(このはなのさくやひめ)が、火の
中でうんだ三人のこどもたちは、りっぱな若者になり
ました。
兄の火照命(ほでりのみこと)は海彦、弟の火遠理命
(ほをりのみこと)は山彦とよばれています。


海彦は毎日海へ行き、鯛やひらめなどの魚をとって
帰ります。
「今日は、大きな鯛がつれたぞ。どうだ、みごとな鯛
だろ」
そういって、山彦に自慢します。


一方、山彦は山へ行き、猟をしています。
きじ・鹿・いのしし・うさぎなどの、獣をとることが上手
でした。


            つづく