海彦山彦

[童話]海彦山彦


    海彦山彦 2


ある日。
「兄さん。たまには山へ行って、きじや鹿をとって
みないかい」
「おれは、狩りはできない。いやだ」
海彦は、ことわりました。


「兄さん。おれ、海へ行って、大きな鯛をつってみ
たいんだ」
「馬鹿をいえ。つりをしたことがないおまえに、鯛
などつれるものか」
「やってみなくてはわからないだろ」
山彦がうるさくいうので、二人は道具を取り換える
ことにしました。


            つづく