海彦山彦

[童話]海彦山彦


      海彦山彦 25


豊玉比売は、山彦がのぞき見したことを知り、恥
ずかしく思いました。
「私は、毎日、海の道を通り行き来をしようと思
っていました。それなのに、あなたは・・・。私の
姿を見てしまいました。残念です」
豊玉比売は、生んだこどもを置くと、海の国へ
帰ってしまいました。


生まれたこどもは、鵜葺草葺不合命(うかやふ
きあえずのみこと)と名づけられました。 
豊玉比売は、置いてきたこどものことが心配で、
妹の玉依比売にこどものおもりをしてくれるよう
頼みました。


            つづく