2021-12-10 海彦山彦 童話 [童話]海彦山彦 海彦山彦 14 「兄のつり針の件で、豊玉比売に相談しようとここ へ来たのに、そのことをすっかり忘れてしまってい た」と。 山彦のため息を聞いた豊玉比売は、どうしたのだろ うと心配しました。 豊玉比売は、父に相談しました。 「父上。山彦さまは、ここへきて三年になりますが、 ため息などついたことは一度もありません。それな のに、昨晩は大きなため息をついていました。なに か心配ごとでもあるのでしょうか」 つづく